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EXHIBITION

L’ILE SEGUIN
モダンな白眉 パリ・セガン島 兵庫達弥 写真展

© Tatsuya Hyogo

© Tatsuya Hyogo

2008.12.16 TUE - 12.31 WED

11:00 - 20:00 無休 入場無料

INTRODUCTION

パリの南西、セーヌ川に浮かぶ島<セガン島>。パリの現代史を語る上でこの島は、様々な歴史の真実を、そして出来事を見つめてきました。1919年、当時もっともモダンな建築と言われセガン島に建設されたルノーの自動車工場は、1989年、最後の車輌生産とともにその歴史に幕を閉じ、以降、島の前途を巡ってさまざまな計画が濫立されながら放置されてきました。そして2004年、86年の歴史を刻んだ“モダンな白眉”の解体がついにはじまり、今、新たに未来的な都市の再生に向けたプロジェクトが動いています。
歴史の襞に隠れたパリのもうひとつの姿に深く魅せられてきた写真家兵庫達弥は、この島を舞台にパリという都市と、20世紀から21世紀への時代の変化を大きな視線で写し出しました。日仏交流150周年の記念の年のフィナーレに、歴史の美しさを近代化と融合させ、次世代へ残していこうとするフランス文化を、日本人写真家兵庫達弥が見つめ、表現した作品空間をどうぞお楽しみ下さい。

セガン島
パリ市内を抜けたセーヌ川は隣接するブローニュ・ビヤンクール市に寄り添うように流れ、イル・ド・フランスの平野をさらに蛇行しながら流れています。そのセーヌ川の中洲に、眉の形をした<セガン島>があります。1919年、あたかも白亜の戦艦のような工場がこの島に 建設されました。当時もっともモダンな建築と言われたルノーの自動車工場です。第二次世界大戦で大半が破壊されてしまいますが、戦後復興され1945年からその後52年間にわたり国有化の対象となりました。1989年、セガン島での最後のルノー車輌の生産を終えると、にわかにこの島を巡りさまざまプロジェクトが濫立します。しかし、結果15年間も放置され、2004年3月、ついに86年の歴史を刻んだ“モダンな白眉”はとうとう解体されることとなりました。
最初の1年で工場の大半は解体されましたが、現在もシンボリックなゲート、鉄橋、さらに工場の歴史を見守った樹木、そして“Regie National”(国営企業)の刻印が残る鉄門とレンガ壁の一部が残されています。破壊と再生を重ねる都市、パリの西に位置するセガン島。今後は公園、大学、科学や芸術センターなど未来的な都市計画の象徴として生まれ変わって行くでしょう。そして同時に、この景観は“歴史の記憶”としてその新たに再生する姿の貴重なディテールとして組み込まれていくことでしょう。

※“白眉”とは、中国の故事に由来する“同じく優れたものの中でも最も傑出しているもの”を称する言葉

ARTIST

兵庫 達弥
Tatsuya Hyogo

大阪生まれ、ファッションビジネスの世界から写真家に転身。パリと東京に拠点を置き、 新たなスタイルでの写真表現を追求する。革新性と普遍性、ものごとの両面性を公平に とらえた作家の視線は、時に被写体に近づいては離れ、写実的であると同時に劇的な 独自の世界観をつくりだしている。主な展覧会歴は、2004年2月個展〔INTEMPOREL〕GALLERY21(東京)、2005年7月個展〔INTEMPOREL〕L’Eclaireur(パリ)、2005年11月個展〔INTEMPOREL〕L’Etoile(パリ)、2008年5月グループ展〔都市の情景〕GALLERY21(東京)、2008年8月グループ展 〔Esprit de Paris〕 GALLERY21(東京)。

REPORT